触診シミュレータ
「マミオン」の使い方 (1センチ/2センチの大きさを感じてみましょう)

乳ガンの「しこり」は、周囲の乳腺よりも硬いのが特徴です。
がん細胞が増えてかたまりを作っていたり、がん細胞とともに硬い線維成分がしこりになっていたりするからです。

その感触は、石やビー玉のようなものとは違い、押すと少し変化する「消しゴムのような」硬さであることが多いです。
マミオンではこのしこりを正確に再現しています。直径2センチまでは早期がんであり、わきの下のリンパ節への転移が少ない段階です。
この段階での治療は、乳房全摘やわきの下のリンパ節をすべて切除せずにできることが多いです

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「マミオン」の使い方

  • ケースのフタを開けます
  • 触診表層部の2つのふくらみのうち、
    向かって左側に1cm、右側に2cmの「しこり」が隠されています
  • 人差し指、中指、薬指の3本の指をそろえて伸ばします
  • 中指を中心に指の腹でどちらかの触診表層部の頂点付近からそっとおさえます
  • 2〜3cmの小さな円を描くように「しこり」を探します
  • もう片側の触診表層部でも3.〜5.を繰り返し、「しこり」の大きさの違いを確認します
  • ケースのフタを閉じて保管します

触診のポイント

検診日を決めて触診を実施します

生理が始まって約1週間後(女性ホルモンが低めに安定する時期)、乳房の張りや痛みがなくやわらかい状態の時が実施しやすい時期です(乳がん検診もできればこの時期に受けるといいでしょう)。
閉経後の方は忘れないように毎月検診日を決めて行います。入浴時が行いやすいでしょう。

乳房自己検診では視診と触診を行います

視診(鏡の前でチェック)
  • 左右の乳房の形に差や以前に比べての変化はないか
  • 皮膚にえくぼやひきつれ、発疹、湿疹がないか
  • 乳頭から異常な分泌液が出ていないか
視診(入浴中または横に寝てチェック)

触診は、腕を頭の後ろに上げた状態と下げた状態の両方で行うことが望ましいです。

  • 石鹸やベビーオイルなどをつけるとわかりやすいでしょう
  • 検査する側と反対側の手を使います。左乳房を触れる時は右手で、右乳房を触れる時は左手で行います
  • マミオンを触るときと同じように人差し指、中指、薬指の3本の指をそろえて伸ばし、中指を中心に2〜3cmの小さな円を描きながら乳房全体をくまなく触診します
※乳頭を中心に渦巻き状に触診する方法と肋骨に平行に外側から内側に動かして触診する方法があります。どちらでもよいですが、単純に全体を間違いなく触診しやすい後者がおすすめです。
※触診の強さは「下にある肋骨の存在がわかるくらいの圧力」が良いでしょう。
※しこりには良性のものもありますが、自己判断せずに、不安に思ったらすぐに病院やクリニックに行くようにしましょう。